朝ドラは、ある人の人生の一部を見せてもらっているようで有難い。大女優の百合子が主人公のおちょやんに送った言葉でなるほどという一言がありました。
あなたは、あなたの信じることを貫きなさい
女優同士わかりあう必要なんてないんだから
私は木彫りの作家として活動をしていますが、まさか自分が木彫りをするなんて思いもしなかったことです。子育てが一旦落ち着いて少し時間ができたので仕事に出ようと考えていたのですが、夫に時間の切り売りをしないで欲しいと言われたことがきっかけで自分のできることをしていたら木彫り作家に辿り着いたのです。
これはしたくない。
これは理想だ。
振り分けを随分時間をかけてしていくうちに今の立っているうちに辿り着いたようにも感じます。まだまだ振り分けをしている途中だけれど、その振り分けの大きさはどんどん小さく小さくモグラの穴のような中を歩いているような気分になります。
わかりあう必要なんてない
なんという力強いことばだろう。それはまるで、トンネルを掘るシールドマシーン。もしくはモグラの手のようなものだろうか。土を掘り後ろにかき分けては前へ進む。前へ進む。
時々ドサッと土が落ちてきたと思ったら「やぁ！」と誰かが開いた穴から顔を出し挨拶をして、じゃぁまた！とそれぞれの道へ戻る。大きな石でゴッツンと頭をうったり、美味しい大きなミミズを捕まえながら前へと進むのです。
前例もない、確かな答えもないから、分からないから考える。自分の脳裏の薄っすらと見え感じる振るえを信じるしか他にないんだもの。
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