先日、材料が少なくなってきたので、黒田材木店へ夫に連れて行ってもらいました。
工房からの風で行われている素材の学校で子どもたちがいろいろ質問をしてくれて
あらためて私の愛している材料について考えました。
私はどうしてこの材料を選んだのだろう。
私は木彫りをしているので木を材料にしているわけですが、木にもたくさんの種類が
あり木目や赤い部分や白い部分でも表情は大きく変わります。まずは私が彫りたいものを
彫れる木であることは前提ですが、そのあとは黒田さんがお薦めしてくれた木を
素直に選ぶようにしています。5年前から始めた私よりも70年木と向き合って
生きてきた黒田さんのおっしゃることの方が確かな気がして彼の選ぶ木を信じています。
黒田さんの元へやってくるお客さんの業種は木に関係する方ですが多様です。
建築家や伝統工芸、木工作家、大学教授、趣味の木工、そして私のような木彫り作家。
大きな材から小さな材までも無駄なく惜しみなく私たち作り手に案内してくれます。
これよろしいで。
と言ってくれるから選んでいます。と素材の学校の子どもたちに答えると、???という
顔をみんながしていたのを思い出します。上手く伝わらなかったかな??もっと違う
言い方をした方が良かったかな?と思いましたが、それが本当のところなので隠さず
格好つけずそのままにお答えしました。
この写真の奥にずっとずっと材木が並んでいます。彼の生きてきた証のように凛として
語りかけてきます。