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草原をゆく ①

執筆者の写真: yasuyoyasuyo

「子どもが思春期になったらモンゴルに行こう」と夫が小さなわが子を眺めなら話していたことが本当に実現しました。経済的にも大きな出来事ですが、もう二度とない彼らの思春期に心に残るプレゼントを。

将来を想うとき、生きるとき、悩むとき揺るがない礎のようなものを見つめてほしいという願いを込めて行ってきました。とはいえ出発してウランバートルに着くまでは不可能のような気がしていて、何か邪魔が入って話が流れるだろうと他人事のように感じていました。そんな思いとはうらはらにモンゴルは河の流れに漂うように少しずつ私に近づいてきてくれました。

チンギスハーン空港に到着したのが夕方でした。近くのホテルで一泊をして翌日から車で4時間かけてウンドゥルシレットへと向かいました。ホテルまでの道も雨で小さな池みたいになっているところを車でザブザブと、木製の壊れそうな橋をギシギシと揺られながら渡りました。

ウランバートルの街から車で1時間ぐらい走ると草原にかわってきました。牛や山羊の群れがあちこちで見られ、時には道路を横断している牛たちに遭遇したりして「本当にモンゴルに来ているのだなぁ」といいながらまだ頭の中は本当かな?阿蘇じゃない?と疑っていました。どこまでも広がる草原と言葉の通じないドライバーさんの背中を見ながら4時間かけてウンドゥルシレットまで行く意味を景色の中に探していました。

②に続く


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