草原を行く ⑤

August 31, 2019

二日目の午後は馬に乗って少し離れた遊牧民のゲルを尋ねました。キャンプのゲルよりも一回り小さなゲルにご夫婦と小2のお子さんが住んでおられました。奥さんとお子さんは山羊の放牧に出ていてお昼寝をしていたご主人にお話を聞くことができました。

 

遊牧民のスタッフさんやドーラさんはゲルに着くなりゴロリと寝ころび口笛のようなモンゴル語で会話をしています。まるで我が家のように。遊牧民同士では遊牧の休憩所にもなっているのかもしれません。ご主人は小さな茶箪笥からお茶碗を出してお茶とクッキーのようなお菓子を私たちに振舞ってくれました。

 

モンゴルの人は写真が好きだそうです。鏡台に家族の写真をたくさん貼っていました。チベット仏教を信仰していてダライラマの写真などもありました。暦のような本が天井の棒に挟んでいたので尋ねてみると羊の毛を刈る日に良い日など日本でいう大安などの六曜や節気など、その本を見ながら行事を決めているのだそうです。

 

お茶をいただいてゆっくりお話ができた頃、遠くで雷が鳴り始めたので雨が来る前に馬に乗ってキャンプへ戻りました。

 キャンプに戻ってくるとスタッフさんがゲルを畳んでいました。九月中旬になるとシーズンは終わり来年の春までキャンプはお休になります。冬には川が氷り冷たい風がふくので遊牧民たちも山の麓に住処を移動するそうです。

 

ウランバートルへ戻る朝、ゴォーゴォーと気球を膨らませている音で目を覚ましました。別のグループの気球の準備をされていたのです。青空の中で気球がポッカリと浮いていて、まるで絵の中にいるようでした。

 

初日にウサギやネズミがいると聞いていたので時々草原の中を探していたのですが帰る間際になってやっとウサギが顔を出してくれました。野生のウサギは体が絞まっていて凛々しい表情をしています。近づいて撮ろうとしたら、ぴょんぴょんと速いスピードで逃げてしまいました。

 

 

今回ウンドゥルシレットへ訪れてみて、モンゴルに住みたい!帰りたくない!となるかな。。と思っていたのですが、この大自然の中で暮らすには土地に根差した営みがなければ不可能だと身に染みて分かりました。私は結局のところ京都の片隅で木彫りをしているのが性に合っているのだなぁと残念なようでいて少しホッとするのでした。

 

終わり

 

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